パイプオルガンのサマーセミナーを受講したい…なんて思っちゃたんです。
受講生になるにはオーディションを受けて合格しなくてはなりません。
選考はピアノ演奏と面談です。
オーディション、面談というと赤面の遠い日の思い出があります。
もうかれこれ50年前、映画「3丁目の夕日」の頃、
小学3年生の私は歌のオーディションを受けました。
合格するとラジオで放送されるのです。
「ラジオ! 出てみたい
」
今も昔も身の程知らずということにおいては変わらないんですね。
誰に勧められたわけでもないのに、母に申し込んでもらい
「歌を忘れたカナリア」を歌いました。
そして、受かっちゃいました
今思うと、「カナリア」は結構難しい歌ですが、どう歌ったのかは全然覚えていません。
でも歌い終えた後のアナウンサーのインタビューは、忘れられません。
「流行のサックドレスの可愛いお嬢さん。カナリアを歌ってくれましたが、あなたのおうちでも鳥を飼っていますか?」
そのとき私は反射的に、「はい。」と答えてしまいました。
「そうですか?何という鳥ですか?」
とアナウンサーは突っ込んで聞いてきました。
当時飼っていたのは鶏です。
我が家ではひとり一羽ずつ鶏を飼っていたのです。私の鶏は「かずちょん」という名前でした。
アナウンサーさん、小学3年生になんという鳥か?なんて、そんな難しいこと聞かなくてもいいじゃないですか!「可愛い?」くらいで。
そうすれば、また反射的に「はい」と答えて無事終了するのに。
まさか鶏を飼っているなんて言えない、これはアナウンサーの求める答えではないと瞬間的に思った私は
「隣の家で飼っています。」なんて答えちゃったんですー。
そうですかー!とアナウンサーさんはあきれ顔。私の顔は真っ赤。ラジオでよかった!
それでもアナウンサーさんが
「隣のおうちは何の鳥を飼っているのですか?」とたたみかけてきたら、
「ネコですー」と言わざるをえない私でしたが、なんとかインタビュー終了しました。
思い出したくない遠い日の思い出です。
よく政治家などの失言を大問題にしますが、嘘をつこうとしてついてしまうわけではなく、口が勝手に動いてしまうということってあるのだ、としみじみ思います。
パイプオルガンのオーディションですが、演奏の後の面談で、きっと受ける動機を聞かれるだろうと思った私は、答えを繰り返し練習しました。
「はい、病気の老母にオルガンの演奏を聞かせたいと思いまして…」
(母87歳、ぴんぴんしてます。)
でも審査員の先生、それを聞いてくださらなかったのですー。
「オルガン弾いたことがありますか?」
(えーっ?想定外の質問。50年前の轍は踏むまい。)
「あのー、オルガンってパイプオルガンのことですか?」
なんてお馬鹿な答え。
「そうです(勿論よ)」
「ありません。触ってみたいなと思って応募しました。」
あー、なんて幼稚な答え、これでは落ちてしまう。演奏もいまいちだったし…。
でも受かっちゃいました。
私って面談は弱いけれど、運はいいんですね、きっと。
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